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政府、牛肉輸入問題で米に反論

  牛肉輸入問題で米に反論 政府

  政府は15日、米通商代表部(USTR)が3月末に発表した外国貿易障壁報告書に対する日本政府の反論コメントを、米政府に提出した。米国産牛肉の輸入再開を強く求める米側に対して「貿易問題ではなく食の安全の問題。国内手続きが行われることが重要で、具体的時期は明示できない」などと反論した。
  (記事より一部抜粋)

 政府が牛肉輸入に対してちゃんと反論しているのでちょっと安心。だが、ネットではこの朝日新聞以外は見当たらない。あまり意味はないのか?。ということで、外国貿易障壁報告書から調べてみる。



 ググるとあっさりと説明が見つかった。米国通商代表部(USTR)が、外国政府が行った貿易制限的な政策・慣行等に関する年次報告書のことで、制裁発動の基礎になるものらしい。ならば、これに政府が反論することは多少なりとも意味はある。
 そこで今度は反論を探してみたら見つかった。かなり長いが、牛肉に関する項目を全文抜粋した(機種依存文字らしきものはこちらで調整)。

(イ)BSE問題に関する日本政府の基本的な考え方

(a)日本は、食料の60%を海外からの輸入に依存していることに加え、もともと食の安全については国民の関心が高い国柄であるが、2001年にBSE感染牛が初めて確認され、また、本年2月には日本で初めての変異型クロイツフェルト・ヤコブ病を原因とする死者が確認されたため、食の安全、特にBSE問題に対する国民の関心はこれまで以上に高まっている。

(b)BSEや変異型クロイツフェルト・ヤコブ病は比較的最近になって確認された病気であり、十分な知見が得られておらず、慎重な科学的分析が必要とされている。このため、日本政府は、BSE発生国から輸入される牛肉及び牛肉製品については、例外なく、日本産のものと同等の安全性が確保されることが確認されるまでの間輸入を認めていない。このような措置は、WTOの衛生植物検疫措置の適用に関する協定(SPS協定)上の規定とも合致したものである。

(c)日本政府は、米国産牛肉の輸入再開問題についても、このような、食の安全と消費者の信頼の確保を大前提に科学的知見に基づいて解決を図るとの一貫した基本方針の下で対応してきている。日本政府が現在米国産牛肉の輸入を停止しているのは、国内産業を保護しようとしているためでは全くなく、その意味で本件は貿易問題ではなく、食の安全の問題である。

(d)日本政府は、BSEの国内対策の妥当性について適切にレビューを行っている。事実、食品安全委員会において、検査により20か月齢以下でBSE感染牛を確認できなかったことは、今後の我が国のBSE対策を検討する上で十分考慮に入れるべき旨の結論が導き出されたことから、現在、リスク管理官庁(厚生労働省及び農林水産省)が、国内のBSE対策として導入されている全頭検査を最新の科学的知見に基づいて見直すこと等の是非を食品安全委員会に諮問している。本年3月28日、同委員会プリオン専門調査会において報告書案がとりまとめられ、現在、パブリック・コメント手続に付されている。

(e)上記のような日本政府の立場は累次の日米協議において米国政府に説明してきており、本報告書にも記述があるとおり、昨年10月には、日米間の牛肉貿易再開に向けた具体的な手続きについて、日米政府間で認識の一致が見られた。日本政府は、科学的知見に基づき、日本の消費者の食の安全の確保を前提に、問題が適切に解決されるよう、必要な国内手続が着実に行われることが重要と考えている。国内措置の見直しが審議されている現段階において、貿易再開の具体的時期を明示することはできないが、日本政府としては、この問題の早期解決が必要であるとの認識を米国政府と共有しており、この問題が日米関係の大きな阻害要因とならないようにすることが必要との考えである。

(ロ)「外国貿易障壁報告書」の該当部分に対する具体的指摘

(a)本報告書には、日米間の牛肉貿易再開後6か月で、より通常の形での貿易形態に復する方向で、貿易プログラムの見直しが行われる、との記述がある。しかしながら、 [1]日米間で認識を共有しているのは、昨年10月に公表した共同記者発表に、「BEV(牛肉輸出証明)プログラムは、適当と考えられる形で、2005年7月をめどに、修正のための検証が行われる。日米両政府の実務担当者による共同の検証においては、OIE(国際獣疫事務局)及びWHO(世界保健機関)の専門家により行われる科学的検討が考慮される。とるべき行動を含む検証の結果は、両政府の一致した判断によって得る。日本の場合、その結果は食品安全委員会の審議を条件とする。」と明記されていることがすべてである。 [2]したがって、「貿易再開後6か月」で、貿易プログラムの見直しが行われるとの記述や、「より通常の形」での貿易形態に復する方向で、貿易プログラムの見直しが行われるという記述は正確ではない。

(b)また、「2004年10月23日に両政府は、日米間の牛肉貿易再開の道のりをデザインした枠組に合意(agree)した」とあるが、共同記者発表では「認識を共有した(shared the view)」となっている。

(c)なお、「米国政府は、米国産牛肉に関する科学及び消費者の安全に関して日本から提起されたすべての関係する質問に対処してきた」とあるが、本問題の早期解決のためには、両国のBSE対策の内容等について、引き続き両政府間で必要な情報の交換を行っていく必要があると考えている。

 これには日本側は安全がはっきりするまで牛肉を輸入する気がないのがわかる。今までの報道を考えると、輸入牛肉はやむなしという風潮がある気がする。せっかく政府がしっかり反論しているのだから、こういう報道はちゃんとやって貰いたいものだ。それともできないのだろうか?

 余談だが、今の自民党幹事長の武部氏は失言大王に相応しく、余計な事をしゃべり、TVで見ても何かバカっぽく見えるのだが、小泉内閣誕生後、当時農水大臣だった彼だけが大臣として構造改革をちゃんと進めたらしい。途中で BSE問題の責任で辞任させられたが、これ以上改革されては困る族議員の圧力が実は本当らしくて。
 これについては、中央公論 平成15年3月号に「農林水産省 脱・生産者偏重の農政に向けて」に掲載され、武部氏のHPに当時の記事が残っている(笑)。多少、ヨイショが過ぎないか?と思える節はあるものの、こういった改革が今に続いてるのではないかと思った。掲載記事の最後は次のように締められている。

 農水省は、国内外の政策課題で難しい調整を迫られることになる。未曾有の難局を改革の好機に転じるべく、族議員の利権の中心に風穴を開け、新風を呼び込もうとした武部勤。その武部の果敢な姿勢に触発された「武部チルドレン」というべき改革派官僚たち。関税交渉で、彼らの真価が問われることになる。

 本当に、日本人の食のため、頑張って貰いたい。

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