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アジア各国が「空母保有」競争

  アジア各国が「空母保有」競争 【朝鮮日報】7/20

 アジアの主要国が、急成長の経済力を土台に空母保有競争を行っている。

 現在、インドとタイのみが正式に空母を保有しているが、空母艦隊を核とした遠洋作戦能力が総合軍事力の核心と唱えられ、中国や日本なども空母の建造に着手したり、空母への転用が可能な艦船の建造に拍車をかけたりしている。

 アジア各国が「空母保有」競争?。20代の頃はよく軍事関係の書籍を読んでいたが、今は全然。まさかタイが空母を保有しているのは知らなかった(´・ω・`)

 朝鮮日報の記事だけではよくわからないので、アジアの空母事情はどんなものか、自分なりに調べてみた。しかし、忙しくてまとまった時間が取れず、割込記事もあって、気がつくと一週間経ってしまった(^^;)


●インド

 インドは1957年に英国から空母「ヴィクラント」(Vikrant)を購入し、戦後のアジアでは初の空母保有国となった。この空母は「ハーキュリーズ」(Hercules)として第二次大戦中、英国で建造されたものだが、完成前に終戦を迎え放置されていた。これをインドが買い取り、ヴィクラント(ヒンズー語で「勝利」という意味)と改名。19,500t級で戦闘機6機、ヘリ9機搭載。第三次印パ戦争で活躍するも、老朽化で1997年退役した。
 1986年には同じく英国から軽空母「ハミーズ」(Hermes)を購入した。この空母はフォークランド紛争に参加した空母でもある。ヴィラート(ヒンズー語で「強大な」という意味)と改名。28,700t級で戦闘機(VSTOL)21機搭載。こちらも老朽化が進み、2000年に改修するも、2010年に退役予定。

 現在はこの軽空母ヴィラート一隻だが、2004年にロシアから航空重巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」(Admiral Gorshkov)を購入、2008年に引き渡しが決まっており、ヴィクラマディティア(Vikramaditya)に改名予定。45,000t級。現在改装中で、ものものしい武装を撤去し空母化を進め、30機近い MIG-29K(MIG-29インド海軍仕様)を搭載。米軍を除けば、アジア最強の空母になる。

 なお、インドは純国産空母も建造中で、こちらは2012年竣工予定になっている。また、2006年には英国現役軽空母「インビンシブル」と艦載機をセットで購入する噂もある。


●タイ

 タイは、1997年スペインからヘリ空母「チャクリ・ナルエベト」(Chakri Naruebet)を購入。東南アジアで唯一の空母保有国となった。ただ、空母の規模は世界最小。11,400t級。戦闘機(VSTOL)だけなら12機搭載可能。通例は戦闘機6機、ヘリ6機を搭載。

 朝鮮日報では「周辺国には相当な脅威となっている」となっているが、現実には予算不足で外洋行動ができず、艦載機を地上で訓練させる始末で運用もままならないらしい。経済事情が爆発的に上昇すれば話は変わるが、そんな気配はない。「第2の空母を導入する計画を推進」はかなり非現実的な気がする。


●中国

 現在保有なし。過去に数隻購入しているが、いづれも民間企業であり、中国海軍に配備された実績はない。

 初めて購入したのは、オーストラリアの退役軽空母「メルボルン」。20,300t級。27機搭載。1985年に民間企業が購入し、いろいろ調査を行った後、1994年に解体されている。

 面白いのはキエフ級2番艦 航空重巡洋艦「ミンスク」。1980年代、旧ソ連が極東(ウラジオストック)に配備したヘリ空母である。当時は軍事的脅威として日本でも話題になった。某特撮のミンスク仮面はこれが元ネタだろう(おい)。43,000t級。戦闘機(Yak-38)12機、ヘリ16機搭載の他、ミサイル武装が満載。

 稼働率に難があり、ソ連崩壊後、95年に韓国がスクラップとして購入、さらに97年中国企業が購入し、なんと 2000年軍事テーマパーク「ミンスクワールド」としてオープン(笑)。しかし、2005年2月末、112億円の負債を抱え、運営会社が破産(あらら)。テーマパークとして存続するかは現在未定だ。なお、軍事再利用の可能性は非常に低い。2002年2月に8000人参加のパーティの際、右側に集まったら 15度も傾いたとかで。テーマパークとして存続できない場合は解体だろう。
 なお、ミンスクワールドについては、Sakura.oops!!さんのサイトにレポート記事があった。結構愉快。ちょっと行きたかった(´・ω・`)

 なお、同型のキエフ級1番艦「キエフ」も2000年中国に売却されたが、これは解体されたらしい。

 一番ホットなのは、ロシア空母アドミラル・クズネツォフ級2番艦「ワリャーグ」だろう。ロシアの正規空母で 67500t級 30機程度を搭載できるこの軍艦は完成を待たずして、1995年ウクライナに売却、1998年中国企業に売却されている。売却後、中国へ輸送する途中、トルコと揉めたが、なんとか2002年に中国へ。
 当時は海上カジノとして利用すると報道されたが、未だオープンの話はない。実際には中国海軍の空母建造技術習得が目的ではないかと囁かれ、鉄鋼資源として解体が始まっているという話もある。

 でも、なんかロシアから軍艦をぽんぽん買っているのを見ると、中国とロシアが親密なのがわかる気がする。

 香港紙「東方日報」によれば、中国は今年8月から純国産空母の建造を始め、2008年実戦配備を目標にしているらしい。実際はどうなるかは分からないが、過去に中国が購入した空母が礎になっているのは間違いない。ただ、3年で建造し配備するのは異常に早い。どんなものになるかは微妙だ。


●韓国

 現在保有はないし計画もない。ただ、韓国メディアを見るとどうも持たせたいようだ。
 今月12日、大型輸送艦「独島」が進水式を行った。14,000t級でヘリ7機を搭載。ちょっとしたヘリ空母だが、完全武装の兵員720名を輸送するれっきとした輸送艦。

  韓国海軍、大型輸送艦「独島」が進水 【日経】7/12

 韓国メディアでは「軽空母」とまで表現しているが、最大速力が23ノットと遅く、満載時は20ノットもでないのではないだろうか。もっとも完成してない軍艦を素人があれこれ憶測してもしょうがないのでここまで。
 もっとも、このネーミングセンスには参った。恥ずかしくないのだろうか。間違っても、日本がこれに対抗して自衛艦「たけしま」の建造はやめてもらいたい(ないと思うけど)。


●日本

 第二次大戦時は20隻以上の空母を保有していたが、現在はない。

 韓国の独島艦と同じ、輸送艦「おおすみ」型(8,900t級)は、ヘリ5機を搭載できるものの、簡単にヘリ空母に転用できないことが分かっている。スマトラ沖地震の救助の際は、3番艦「くにさき」が派遣されたが、ヘリ運用がかなり困難だったらしい。輸送艦らしく揚陸目的で、ヘリ運用は苦手のようだ。

 一方、現在建造中の「はるな」型の後継護衛艦だが、平成16年度予算で建造されるヘリコプター搭載護衛艦(DDH)から、通称 16DDHと呼ばれている。見た目は立派なヘリ空母なのだが、防衛庁曰く、護衛艦らしい。建造中のため、まだ謎が多い。詳しくは Wikipedia 13500トン型護衛艦にいろいろ書いてあるが、空母として運用するとなると、艦載機パイロットの管理の都合上、航空自衛隊との絡みもあるので、実際は難しいのではないだろうか。


●感想

 最初は韓国メディアの報道でかなり気になったのだが、調べれば調べるほど、空母というものが金食い虫で運用も難しいことがよくわかった。保有してもろくに運用できないタイがいい例だろう。実際、世界で空母を機動艦隊として運用できるのは米国しかない。英仏では新型空母の建造計画はあるものの、予算の都合で見送っている。

 調査の課程でいろんなサイトをみてきたが、現在は機動艦隊構築なくして、空母は作戦行動ができないらしい。単独で行動しようものなら、衛星監視+巡航ミサイルで撃沈。そう考えると、第二次大戦前の象徴だった戦艦のようにも見える。

 ただ、空母が20世紀後半以降の主力艦艇であるのは疑う余地はない。飛行場がない場所で航空機を運用できるのは魅力だろう。制海権があれば、何処にでも航空戦力を展開できるし、ろくな装備を持たない相手ならば十分脅威となる。まさに「侵略」するための兵器だ。そう考えると、運用面はおいといて保有することに意義があるようにも思う。中国あたりは稼働率が低くても、台湾との外交で脅迫用として利用する気もする。

 そういう意味で日本は専守防衛の観点から空母は不要だと思う。そんな予算があれば、イージス艦強化や、航空戦力増強を進めた方がマシだろう。

参考サイト)
  The Navel Data Base
  青葉山軍事図書館
  WIKIPEDIA Category:Aircraft carriers
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