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保護者のインターネット意識は低いは本当?

  [教育ルネサンス]子供のネットトラブル 【読売】10/10

 9月下旬、東京都狛江市の市立狛江第一小学校で保護者を対象に行われたインターネットの安全対策講座の内容がレポートされている。

 インターネットに対する保護者の安全対策や危機意識の不十分さから、「子どもを守るにはまず保護者」という呼びかけで行われたらしい。安全講座自体はありきたりだが、狛江第一小学校での意識調査を見る限り、

 ・フィッシング行為を説明できる保護者は約20%.
 ・2ちゃんねるを説明できる保護者は約30%.

 と、保護者のネットに対する知識の低さが露呈されている。ただ、本当にそうなのだろうか?。ちょっと考えると、数値に一つ疑問が生じた。


 まず前提条件として、「インターネットに常時接続できるパソコンが家庭にありますか」という設問が省略されている。普及率は進んでいるとはいえ、パソコンがない家庭(保護者)はフィッシングや2ちゃんねるを知る必要性がない。

 そこで実際の普及率はどの程度かと調べてみると、2005年3月 総務省調査で2人以上世帯のパソコン普及率は64.6%という数値が計上されていた(パソコン世帯普及率)。
 さらに都道府県別資料が見つかった(都道府県別インターネット人口普及率 2005年)。これによれば、東京都のインターネット人口普及率は62.2%、うち、携帯電話インターネット人口普及率は49.8%。この数値からパソコンによるインターネット接続率を次のように計算してみた。

  携帯電話以外の普及率+(携帯ネット普及率×パソコン世帯普及率)

 (62.2-49.8)+(49.8x0.646)=44.5708%。たいたい 45%。この数値を先ほどの統計を照らし合わすと、

 ・インターネットが閲覧できる家庭は約45%.
 ・フィッシング行為を説明できる保護者は約20%(ネット閲覧家庭で約45%?).
 ・2ちゃんねるを説明できる保護者は約30%(ネット閲覧家庭で約65%?).

 報道されるほど悲惨ではないだろう。最も安直な計算値なので、しっかりと分けて統計して貰わないと正確な数字はわからない。私はフィッシング詐欺や2ちゃんねるはネット社会では常識だと思っていたが、世間一般はおいといて、インターネットが接続できる家庭でもこの程度というのは残念だ。ただ、保護者というより、30?40代の利用する大人のレベルに問題があるんじゃないかと思う。
 また、小学生高学年で子供部屋に専用のパソコンを持った子供が16%というのはおいといて、こういう家庭は保護者が何らかの対策を行っているか?という統計も欲しかった。それがわずか 20?30%しかないないなら、本当にまずいだろう。

 安全対策講座があげた、3つの有効な対策はこれ。

 ・子供部屋ではなくリビングにパソコンを置くこと.
 ・家族でインターネットを楽しむこと.
 ・「フィルタリングソフト」をパソコンにインストール.

 1,3番目は明らかに子供に対する安易な規制だし、2番目は「インターネットしない親は子供にパソコンを持たすな」とことで、この程度なのかというのが正直な感想だった。

 基本的には子供とのコミュニケーションに勝るものはないと思っている。そういう意味で 2番目の「家族でインターネットを楽しむこと」は間違ってない。携帯電話と同じで危険を感じるなら、インターネットがよくわからない親は子供にパソコンを持たせない方が無難かも知れない。
 また 3番目のフィルタリングソフトはあまり有効ではない気がする。こういう事をすると好奇心旺盛な子供はかえってムキになるし、裏技はいくらでもある。例えば、Google検索してキャッシュで読むとか(笑)。フィルタリングソフトを入れてるから安全と思い込むのは、むしろ危険だろう。

 なお、講師である堀田龍也氏について調べたら、こんなのが見つかった。

  普通教室でネットモラル授業を 【毎日】9/21

 記事は広島県教科用図書販売社が発売した「事例で学ぶ Netモラル Web版」の宣伝。安全対策講座は東京への営業のついでに行ったのかな?とも思ってしまった(おい)。これについてはここに詳細がある。価格を調べようと思ったが、学校や地方自治体のみの販売で非公開だった(オープン価格)。体験版が公開され、「掲示板を使うときに気をつけること」のドリルがプレイできたが、「児童用」「先生用」が同じだったり、消去法で選べる内容の上、「困ったら先生に」ばっかで、教員に任せてばかりで大丈夫なのかちょっと心配になった。
 題目を見る限り基礎はこれでいいが、実践ではどうかと思う。子供に魅力的に見える匿名掲示板との接し方とか、オンラインゲームの利用とかがなかったし。この辺り、学者らしいまとめ方だなぁと思った。

 ちなみに狛江第一小学校のホームページもみたら、6年生を対象にケータイ安全教室を行っていた。過去にもドコモ、小学校で携帯授業で取り上げたが、これには感心。何もインターネットに接続できるツールはパソコンばかりではないし、どこでも利用できるという意味ではパソコンよりもよっぽど危険な気がする。

《2005.10.12 14:20》 統計結果の差異により文章修正, 堀田氏追記.
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