野良里蔵狸 -norakura-

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日本:中国産原料使ったヘパリン製剤、自主回収

中国産原料使ったヘパリン製剤、自主回収へ…米国では死者21人【読売】3/11

 人工透析などの際に血液が固まるのを防ぐために使われる「ヘパリンナトリウム製剤」について、厚生労働省は10日、国内の製薬3社が17製品を自主回収すると発表した。

 米国のバクスター社が製造販売した同製剤で死者21人を含む副作用被害が相次いで確認されたことを受けた措置。3社が製造販売する製剤は、バクスター社と同様に中国産の原材料を使い、米国SPL社が加工した原薬を輸入して製造されていた。


 今頃になって、日本で「ヘパリンナトリウム製剤」回収とは…(´・ω・`)
 前回調べた時は「バクスター社のヘパリンは国内流通されていない」ため、ほとんどスルーされていたが結局は回収騒ぎに。ちょっと気になったので調べてみた。


 まず、大手新聞社の第一報での反応だが、比較すると面白い。

 読売中国産原料使ったヘパリン製剤、自主回収へ…米国では死者21人【読売】
3社が製造販売する製剤は、バクスター社と同様に中国産の原材料を使い、米国SPL社が加工した原薬を輸入して製造されていた。

 毎日自主回収:製造販売3社が抗凝固製剤を
回収するのは米ウィスコンシン州の「SPL社」が原薬を作った製剤で、原料となるブタ由来の成分は中国から輸入された

 日経ヘパリン製剤、メーカー3社が自主回収
国内メーカー3社が自主回収を始めたと発表した。国内ではこれまで関連する副作用報告はないが、米国のメーカーと原料が共通しており、専門家は「約27万人の透析患者への影響は避けられない」と指摘している。

 朝日製薬3社、ヘパリン自主回収 透析用、健康被害報告なし
当初、日本と取引のない中国メーカーの原薬が原因とみられたが、その後、米国メーカーの製品でも副作用が確認され、日本の3社が原薬を輸入していることが分かった。

 読売、毎日が中国産原料を指摘しているのに対し、日経は中国との関係を一切記事にせず、朝日に至っては米国も原因という内容になっている。さすが朝日ということか(笑)。

 それはさておき、これらの記事では何故 SPL社が原薬の製材を今頃回収し始めたのかわからない。
 Bio Today 2月16日の記事「バクスター社のヘパリン有効成分の製造会社が判明」には、すでに SPL社の名前が挙がっており、回収するならばこの時期に行うべきなのに。厚労省の危機感のなさがここでも露呈した感じがした。

 さらに Bio Todayでは最近こんな記事があった。

  ドイツでもヘパリンが回収 3/07

 ドイツも今頃なのか?と思ったら、そうではない。なんと SPL社以外の有効成分が使われてるヘパリン製剤がドイツで回収されているらしい(記事詳細については有料会員登録が必要)。

 情報が断片的なので困っていたら、大紀元にまとまった記事があった。

  中国産医薬品原料使用、米国で19人死亡【大紀元】3/10

 この記事によると、ドイツでは SPL社とは違う原料のヘパリン製剤から約80人の副作用患者がでたとのこと。問題の活性成分は常州千紅生化学製薬および煙台東誠生化有限公司が製造したもの(中国産)である。
 ちなみに SPL社は常州凱普生物化学有限公司が製造だが、後述の厚労省の資料によると、米国SPL社でも製造していたとのこと(これに朝日新聞が目をつけたのだろう)。

 こうなると、今頃になって SPL社原料のヘパリン製剤回収だけで本当のいいのか気になった。
 本来なら中国産原料を使ったヘバリン製剤を回収すべきだろう。ただ、SPL社だけでも国内社シェアの半分以上を占める事を考えると…。残りは中国産原料が使われていなければよいのだが。
 もっとも、報道では国内での副作用報告はないし(ほんとか?)、厚労省の資料では副作用の大部分が大量のボーラス投与とわかっているのが救いだ。

 一方、現場への対応はというと、これも各紙まちまち。

 読売中国産原料使ったヘパリン製剤、自主回収へ…米国では死者21人【読売】
厚労省は「国内では同製剤による被害の報告や異物が検出された例はなく、自主回収は予防的措置」としており、医療機関に対し、他社製品で代替できない場合は、患者に了解を得たうえで使用を認めている。

 毎日自主回収:製造販売3社が抗凝固製剤を
今回の措置で、透析用のヘパリン製剤は流通量の半分以上が回収対象になり、3社は別の原薬による供給を急ぐ。代替品がない場合、医療機関は回収対象の製剤を使うことになるが、米国で副作用報告が出ているような短時間の大量投与は日本では通常行わず、厚労省は危険性は極めて低いとみている。

 朝日製薬3社、ヘパリン自主回収 透析用、健康被害報告なし
回収対象は、透析患者向けの5割強を占めるため、医療現場の混乱も懸念される。厚労省は「あくまで予防的な措置。他社の製品に替えてほしいが、無理ならば十分に患者に説明して使ってほしい」と話している。

 毎日では患者の同意なく使ってよいと解釈できるのが…(´・ω・`)
 そこで厚労省サイトを覗いてみたら、ちゃんと PDFがあがっていた。

  ヘパリンナトリウム製剤の自主回収(クラス?)について [PDF]

3.対策
(2)また、3社は、予防的な対応として、同月8日より順次、自主回収(クラス?)を開始した。厚生労働省は、3社に対し、自主回収に伴う医療関係者への情報提供に際しては、
  ・今回の自主回収の背景、理由及び当該製剤の安全性情報について正しく
   情報提供すること
  ・本剤は、医療上重要かつ救命的に使用される医薬品であることから、直ちに
   他の製剤への代替が困難との理由で本剤を使用せざるを得ない等の場合は、
   患者へ十分に説明するとともに、アナフィラキシーショック等の副作用に
   注意すること
に留意し、適切に情報提供を行うよう指示した。3社は、自主回収に当たり、この指示を踏まえた情報提供を行っている。


 だめじゃん、、毎日新聞。
 ちなみに、自主回収の対象となるヘパリンナトリウム製剤の販売名は以下の通り。

ヘパリンナトリウム注射液
 【扶桑薬品工業株式会社】
  (1)ヘパリンナトリウム注「フソー」
ヘパリンナトリウム透析用
 【扶桑薬品工業株式会社】
  (1)透析用ヘパリンNa注250単位/mL
  (2)ヘパリンNa透析用150単位/mL「フソー」20mL
  (3)ヘパリンNa透析用200単位/mL「フソー」20mL
  (4)ヘパリンNa透析用250単位/mL「フソー」20mL
  (5)ヘパリンNa透析用150単位/mLシリンジ20mL「フソー」
  (6)ヘパリンNa透析用200単位/mLシリンジ20mL「フソー」
  (7)ヘパリンNa透析用250単位/mLシリンジ20mL「フソー」
 【株式会社大塚製薬工場】
  (1)ヘパフィルド透析用250 単位/mL シリンジ20mL
ヘパリンロック用
 【株式会社大塚製薬工場】
  (1)ヘパリンNa ロック用10 単位/mL シリンジ「オーツカ」5mL
  (2)ヘパリンNa ロック用10 単位/mL シリンジ「オーツカ」10mL
  (3)ヘパリンNa ロック用100 単位/mL シリンジ「オーツカ」5mL
  (4)ヘパリンNa ロック用100 単位/mL シリンジ「オーツカ」10mL
 【テルモ株式会社】
  (1)ヘパフラッシュ10 単位/mL シリンジ5mL
  (2)ヘパフラッシュ10 単位/mL シリンジ10mL
  (3)ヘパフラッシュ100 単位/mL シリンジ5mL
  (4)ヘパフラッシュ100 単位/mL シリンジ10mL

  注)なお、扶桑薬品工業株式会社についてはこれらの製品の一部ロット、
    株式会社大塚製薬工場及びテルモ株式会社についてはこれらの製品の
    全ロットが自主回収の対象となっている。
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